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土積

  • 2008-03-11 (火)

今日は学校で球技大会という行事があり、クラス対抗で大規模なサッカーの大会を行った。結果は全敗だったが、こんなのはほんの余興に過ぎない。真の闘いとはこの後に行われる閉会式にこそあるのだ。だがそれに気付いているのはどうやら僕だけらしく、他の生徒はすっかり安堵しきった表情を浮かべている。閉会式が始まり、校長のスピーチに入った。試合開始だ。

地面に落ちている砂と土の混合体をうまく磨製してコイン状にし、それをどんどん積み重ねていく。校長のスピーチが終わるまでに一体いくつ積み上げられるか、というのが今回の試みだ。いかに薄く平なコインをすばやく生産できるか。そして焦る事無くそれを積み上げることができるかが勝負の分かれ目となる。

最初の数枚までは滞りなく作業は進んだ。前日に程よい感じに雨が降っていたので、まさに雨降って地固まるというやつで、良質な土が採り放題なのである。。数ある土塊の中から気に入ったものを数個選び、指で磨き、コイン状に精製していく。うん、湿り気も丁度いいし小石も少ない。校長の賛辞や表彰には一切耳を傾けず、ただ黙々と塔を積み上げていった。

ところが六枚目あたりに差し掛かったところで、バランスが不安定になってきた。塔の高さは優に5cmは超えていようか。大きな土を乗せてしまうと倒れてしまうので、どうしても乗せる土は段々と小さい物になっていく。最上段の土は蟻ぐらいの大きさになってしまった。

「最後に生徒会に拍手しましょう!」の校長の声。拍手と共に試合終了。結果は9段であった。なかなかの出来だ。欲を出そうとせず、なるべく無心で淡々と作業したのが効を成したのだろう。300人の拍手に包まれながら僕は、「こんなんできてもサッカーで活躍しんとモテんで意味ないわ」と思った。

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